TeXの記憶(63) — \tagsleft@を利用して見出しを行頭に揃える

\tagsleft@はAMSLaTeXのマクロamsmath.styの中で定義されているスイッチで、値がtrueなら式番号を左に出力します。通常はfalseになっているので式番号が出力されます。

数式が中央揃えになっているときに、各式の見出しを左に揃えて出力する必要があったのでこれを利用してみました。

1004a

\usepackage{amsmath}
       . . .
\makeatletter\tagsleft@true\makeatother
\begin{align}
  \{g(f(x))\}'=g'\left(f\left(x \right)\right)\cdot f'\left(x \right)
  \tag*{(公式1)}
\end{align}
\begin{align}
  \{f^{-1}(y)\}'=\displaystyle\frac{1}{f'(f^{-1}(y))}
  \tag*{(公式2)}
\end{align}
\begin{align}
  (e^x)'\ =\ e^x
  \tag*{(公式3)}
\end{align}
\makeatletter\tagsleft@false\makeatother

左の見出しはAMSLaTeXの \tag* コマンドを使いました。

array環境でもできそうな気がするのですが、見出しの部分を左端に揃えるのに、もう少し手を加える必要があります。

1004b

\[
\begin{array}{lc}
  (公式1)&
  \{g(f(x))\}'=g'\left(f\left(x \right)\right)\cdot f'\left(x \right)\\
  (公式2)&
  \{f^{-1}(y)\}'=\displaystyle\frac{1}{f'(f^{-1}(y))}\\
  (公式3)&
  (e^x)'\ =\ e^x
\end{array}
\]

どちらの方法でも、本来の式番号を表示することができません。ちょっと残念。

TeXの記憶(64) --- 数式の見出しを左に、番号を右に
TeXの記憶(63)\tagsleft@を利用して見出しを行頭に揃えるの続編です。前回は数式が中央揃えになっているときに各式の見出しを左に揃えて出力しました。この方法では式番号を出力するAMSLaTeXの\tagsleft@を使ったので、式...

コメント

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