Word原稿をLaTeXに直すのは頭が痛い
先日、LaTeX原稿の半角コンマについて書いてみましたが、考えてみるとコンマの全角半角の変換なんてWordの原稿の処理に比べればたいしたことはありません。所詮LaTeXの原稿ですから、数式にしても、式の番号にしても、原稿に大幅に手を加えることはありません。表組みだってせいぜい色を付けたり、文字を揃えるくらいでしょう。
原稿を書く際に著者自らがLaTeXのコマンドを入れるので、LaTeXの体裁を大きく逸脱するような原稿を書くはずがありません。自分が面倒ですから。LaTeXの\sectionやenumerateなどの環境にそって書き進めるのがいちばん簡単なはずです。
LaTeXの原稿に比べて圧倒的に面倒なのはLaTeX以外の原稿、具体的にはWordの原稿です。WordのデータをLaTeXに変換したとしても、もとの原稿が\sectionや\subsectionのような構造になってはいないのです。式の番号、参照などの形式もけっこうバラバラです。
ある式番号が
(1.3)
だとすると、次の式番号が
(新1.3)
その次の式はいきなり(1.5)になっていたり、なんてことはWordの原稿では珍しくありません。そのほか、複数の式が長い矢印で参照されていたり、けっこう自由奔放です。これらをLaTeX用に新しくマクロを作っていくか、その場しのぎで乗り切るか、どちらにしてもWord原稿の扱いは頭が痛いことばかりです。
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