TeXの記憶(30) — chapterの修正(2):部分的なEPSを貼る

LaTeXのchapter修正の続きです。章見出しを実際に組み立てる\@makechapterheadの中でEPSファイルを読み込んで貼り付けてみました。

「第1章」の下になるように貼っただけ、です。

このために過去のマクロを整理していて気づいたのですが私の仕事では章扉(章の見出しだけのページ)を用意することが多く、章の見出しがページの上にあって下から章の本文が続くレイアウトはほとんどありませんでした。

電子書籍にすると、章扉はなくなって行くのでしょうね。レイアウトも紙に印刷された書籍に比べるとシンプルになって行くと思います。最近、レイアウトのガラパゴス化が進んでるんじゃないかと思うことも多かったのでシンプルになるのは大歓迎です。

おそらく以下のマクロはそういった傾向とは無縁の方向です。

0831

def@makechapterhead#1{%
  centering
  vbox to z@{kern-8mm
    leavevmodehbox to z@{hssincludegraphics{chap_mark.eps}hss}vss}
   reset@font
   {{hugebfseries
     fontsize{28Q}{28Q}selectfont@chapapphskip1mm%
     lower.4mmhbox{fontsize{33Q}{33Q}selectfontthechapter}%
     hskip1mm@chappos}%
   vskip10mm
   fontsize{38Q}{42Q}bfseriesselectfont
   centerline{#1}}nobreakvskip20mm}

高さがゼロのvboxを作って、ちょっと上に移動させ、幅ゼロのhboxの中にEPSを配置しています。幅ゼロの中でhboxの両側でhssを使ってEPSファイルが中央に収まるようにしました。

後半は、「第1章」が貼ったEPSの中央になるようにして、その下に見出しを配置して、となっています。

 

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