英文を読むときに頭の中で音読していませんか?
私は以前、英文を読むときは頭の中で音読していたのですが、これがリーディングの速度を遅らせる原因になると知りました。
エンジニアが読む文章は、文章それ自体を味わう必要はなく、内容が分かればよいものがほとんどですよね。
この記事では、頭の中の音読をなくして、さらっと速く読む方法を説明します。
頭の中で音読しないためのコツ
頭の中で「あーーーーー」と考えながら読む
英文を読むときに、音読しないように別の音やフレーズを頭の中で繰り返しながら読む方法です。
くだらなそうですが効果あります。
読んでいる文章以外の音ならなんでもいいです。
「あー」でも「あいうえお」でも可。
初めてこの方法を試してみたとき、頭の中で別の音を考えながら英文を読むと、英文の表面だけを眺めて意味が頭に入らない気持ちになりました。
頭の中の音読で意味を確認していたので、見るだけでは意味を把握できた実感が得られなくなったのだと思います。
視線だけが英文の文字を上滑りするだけで、意味として頭に入った実感がわかなかったんですね。
その理由は「頭の中で音読していたときより速度が速くなってしまうこと」にあります。
この練習は速く読むためのものですが、最初から速く読めるわけがありません。
頭の中で別の音を流しながら、英文を読む速度は、むしろ意識してゆっくり読むくらいでいいと思います。
まずは目だけで英文を追う練習をしましょう。
ただし、同じスピードでどれも読む必要はありません。
むずかしい部分は速度を遅めに読んでもいいでしょう。
ただし頭の中で音読するのはなしです。
最初はもどかしいですけど。
パラグラフを一息で読む
Googleアメリカの副社長兼日本社長だった村上憲郎氏の著書『村上式シンプル英語勉強法』では、パラグラフは一息で読むことを勧めています。
パラグラフを読み終わるまでは呼吸しないで読むということですね。
私はこれを応用して頭の中で「あーーーー」の音を出しながら、パラグラフを一息で読む練習をしています。
息を止めるとつらいので、一定のスピードで吐き出しながら読むことにしていますけど。
文章の途中で考え込まずにひとかたまりを読み終える方法は、必要な部分だけ読めば良いエンジニアには向いていると思います。
わからなくても一気に読む練習をする
分からなくても一気に読む練習も役に立ちます。
正確には「わからない部分」「モヤモヤした部分」があっても最後まで読む練習ですね。
そもそもどこまで「わかる」のか決めるのはむずかしいですね。
英文の文章はわかるけど、内容が分からないのは、エンジニアの文章では普通です。
予備知識がなければ理解できない文章が多いですから。
日本語の文章を読むときは、きちんと読まずに眺めるように見ることができますよね。
一字一句目で追わなくてもまとめて目に飛び込んできます。
英文を読む場合も同じように、ざっと眺めて意味が目に飛び込んでくるように練習しましょう。
脳内音読は止める必要がないという意見もある
頭で音読しない方法について、「そんなの無駄」という意見もあります。
英語力が上がったら自然にリーディングの速度も上がるという主張です。
「TOEIC900程度までは、速読なんて考えなくて良い」という意見を見たことがあります。
でも、エンジニアとしては自分のTOEICの得点が何点でもになる前にも、読むべき文章は山積みですよね。
短時間でたくさん情報を手に入れるためには、速く読む練習は役に立ちますよ。
やさしい英文で練習する
むずかしい英文で練習すると内容がまったく頭に入らなくなります。
英語の文章を読むときに、視点を前後に行ったり来たりさせないと読めない状態でも無理でしょう。
効果があるのはゆっくりなら文章の頭から読んで理解できる文章です。
自分の仕事のドキュメントがゆっくり読めるなら、この方法は効果的ですよ。
技術的な文書はむずかしい言い回し、凝った言い回しが少なく、決まりきった表現も多いので、慣れると速く読めるようになります。
頭で音読しない読みたかの練習には、自分がよく知っている内容とか、何度も読んだことがある文章から始めると楽です。
あるいは、多少分からない部分があっても支障がないものを選びましょう。
自分が知っている言語のチュートリアルなどは、ざっくりと読んでも内容が把握できるので練習に使ってみてください。
まとめ
以前読んだ『ザ・スポーツメディスン・ブック』にはランニングの距離を伸ばすには、意識して伸ばさないといつまでも同じ距離しか走れないという説明がありました。
英文を読む速度も同じだと思います。
自然に速くなるのを待っていても速度はなかなか上がりません。
頭の中で音読しない方法で、リーディングの速度を上げてみてはいかがでしょうか。
英文を読む速度は爆速になる必要はありませんが、速く読めると時間も節約でき、英文を読む負担も減ります。
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