TeXの記憶(83) — \parを忘れると

もう10年以上TeXで組版してきたのですが、いつも忘れてしまうことがあります。それは段落の最後の\par(または空行)です。

TeXの段落は段落が終了しないと行間が反映されません。次の段落の前に空行を入れるか\parコマンドを入れない限り、文字の大きさは変わっても行間は変わらないのです。

私はいつまでたってもこれを忘れてしまいます。本文中で\smallなどのコマンドを直接使ったときはまあ忘れません。ところが環境のマクロを定義してその中で\smallや\baselineskipなどを使ったときに、\parを忘れて環境を閉じてしまいます。

ちょっと仕上がりを見れば分かるはずなのですが、どうも見逃してしまいます。マクロを書いたところで出来上がったるもりになって確認しないからでしょうか。あるいはもっと複雑なほうに目がいってしまうからか。いまだに後から気づいて修正することが多々あります。

\newenvironment{smallENV}{\small}{} % ここで何もしないと

\begin{document}
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\begin{smallENV}
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
\end{smallENV}
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1026a

行間は変わりません。

\newenvironment{smallENV}{\small}{\par} % \parを入れれば

1026b

ちゃんと反映されます。

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