TeXの記憶(60) — 数式を揃える(\left.〜\right.が生み出すスペース)

一部に(カーリー)ブレースの入った数式を揃えました。

1001a

ブレースがかかる3つの式を新たなarray環境で囲めば良さそうに思えますが、実行するとズレてしまいました。

\[\begin{array}{ll}
0\ \mbox{or}\ 0 = 0&
両方とも0なら0\\
\left.\begin{array}{l}
0\ \mbox{or}\ 1 = 1\\
1\ \mbox{or}\ 0 = 1\\
1\ \mbox{or}\ 1 = 1
\end{array}\right\}&
どちらかが1なら1
\end{array}
\]

1001b

2行目以降が右に寄っています。原因としてまず考えたのは、各項目の両側に入るスペース\arraycolsepでした。

2行目〜4行目をまとめている内側のarray環境の中に\arraycolsep分のスペースがもう1つ入っているので、1行目を\arraycolsepだけ右に寄せてみます。

\[\begin{array}{ll}
\hskip\arraycolsep
0\ \mbox{or}\ 0 = 0&
両方とも0なら0\\
...
\]

1001c

微妙にズレています。どうやら\left.〜\right\} で囲むときに何らかのスペースが入るようです。

結局、必要なのは

\left.が入れるスペース+\arraycolsep

なので、第1行目は\arraycolsepの分だけ右に移動してから、\left.〜\right.を挟むことで解決しました。

\[\begin{array}{ll}
\hskip\arraycolsep
\left.
0\ \mbox{or}\ 0 = 0
\right.&
両方とも0なら0\\
...

こっちでも同じです。

\[\begin{array}{ll}
\begin{array}{l}
\left.
0\ \mbox{or}\ 0 = 0
\right.
\end{array}&
両方とも0なら0\\
...

 

TeXの記憶(61) --- 数式を揃える(\left.〜\right.が生み出すスペース)(その2)
前回の方法を使って、もう少し面倒な式を揃えました。 \[ \begin{array}{lll} 最小化&\hskip\arraycolsep\left.c_1 x_1 +\cdots +c_n x_n\right....

コメント

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